
製品仕様
商品名:葵
メーカー:SAMELAP
価格:¥15,400
スケール:1/7
素材:PVC、ABS
原作:なないろリンカネーション
発売日:2020年8月
全高:約14cm
原型:ヤドカリ
彩色:星名詠美
評価・結論
⭐ 総合評価:★★★☆☆(3.0/5.0)
「葵の魅力はしっかり再現されているが、量産品質の粗さが目立つ惜しいフィギュア」
✔ こんな人におすすめ
- 『なないろリンカネーション』の葵が好きな人
- 多少の塗装ムラや品質の粗さを気にしない人
- 可愛らしさと色気を兼ね備えたフィギュアが好きな人
❌ おすすめしない人
- 塗装や仕上げの品質を重視する人
- 最新フィギュア並みのクオリティを求める人
- コストパフォーマンスを重視する人
フィギュアレビュー
全身








1/7スケールということもあり、サイズはややコンパクトです。
全体をひと目見た印象としては、元イラストの魅力をしっかり踏襲しながらも、立体化にあたって三次元では表現が難しい部分を上手くアレンジして造形されていると感じました。
一方で、細かく見ていくと気になる点もいくつか存在します。
本記事では良い点だけでなく、気になった部分についても触れながら、忖度なしでレビューしていきます。
顔・髪








元となったイラストは、二次元ならではのデフォルメ感が強く、立体化するのが難しそうな顔立ちですが、本フィギュアはその特徴を上手くアレンジして再現できていると感じました。
イラストと完全に同じ印象ではないものの、葵らしさはしっかり残されており、表情も非常に可愛らしく仕上がっています。顔の造形に関しては文句のない出来と言って良いでしょう。
また、リボンや鈴といった装飾品の造形も見事です。特にリボンは細かなシワや立体感まで丁寧に作り込まれており、質感表現も良好。1/7スケールという比較的小さなサイズながら、高い完成度を実現しています。
一方で、髪の造形についてはやや物足りなさを感じました。
全体的にシャープさが不足しており、毛束のエッジも少し甘めです。発売時期が2020年ということで当時の基準を考慮しても、同年代のフィギュアと比較すると見劣りする印象があります。
実際に同時期のフィギュアを見返してみましたが、現在でも十分通用するシャープな造形の作品は少なくありません。そのため、これは時代的な限界というより、メーカー側の造形・製造技術による部分が大きいように感じます。
顔や装飾品の完成度が高いだけに、髪の仕上がりがもう一歩だったのは少し惜しいところです。

前髪に入っている青いラインの塗装は、残念ながら明らかな塗装ズレが見られます。
顔周りはフィギュアの印象を大きく左右する重要なポイントだけに、この部分の仕上がりが甘いのは非常にもったいなく感じました。
また、この前髪だけでなく、全体を見ても造形や塗装の粗さが気になる箇所が散見されます。
決して出来の悪いフィギュアではありませんが、近年の高品質なフィギュアに慣れている方へ積極的におすすめできる完成度かと言われると、正直なところ難しいというのが私の感想です。
体








華奢な体つきでありながら、適度な柔らかさを感じさせる肉感表現が魅力的です。
特にお腹や太もも周りは、スレンダーな体型の中にも程よいむっちり感があり、思わず目を引かれます。
また、ずり落ちたビキニや、溶けたアイスが体に付着したシチュエーションも見どころのひとつ。無邪気な表情とのギャップも相まって、非常に扇情的な仕上がりとなっています。
造形そのものは派手ではないものの、健康的な色気と可愛らしさが上手く両立されており、葵らしい魅力がしっかり表現されています。
手・足



1/7スケールというサイズを考えると、手足の造形に過度な精密さまでは求めていません。
それでも、指の太さに若干のばらつきがあり、少し不自然に見えてしまう点は気になりました。
また、指の間にはバリの処理が不十分な箇所も見受けられます。細かな部分ではありますが、こうした仕上げの粗さは完成度に大きく影響するため、見逃しにくいポイントです。
特に本作は1万円を超える価格帯の商品です。そのことを考えると、このレベルのバリ残りが見られるのは正直残念でした。
全体的な造形の方向性は悪くないだけに、仕上げの丁寧さがもう少し欲しかったところです。
お尻・尻尾

お尻と尻尾の造形はぷにっとしていて非常に良いです。
丸みを帯びたお尻は適度な肉感があり、柔らかそうな質感まで伝わってきます。過度に誇張された造形ではなく、葵らしい可愛らしさを感じられる仕上がりです。
全体的にぷにっとした柔らかな印象が上手く再現されており、元イラストの雰囲気もしっかり感じられました。
性器


性器部分の造形は、中央にすじが造形されている程度のシンプルな仕上がりです。
細部の作り込みは控えめで、近年のキャストオフフィギュアなどで見られるような精密な造形は採用されていません。そのため、「お〇ンコ」というよりは「線」といった印象を受けます。
モザイク処理が施される箇所ではありますが、「わざわざ隠す必要があるのだろうか?」と疑問が残るレベルで、かなり簡略化された仕上がりとなっています。
全体として、見どころになるような造形ではなく、最低限の表現に留められている印象です。
ネコミミ




ネコミミの造形は、どちらかと言えば丸みを帯びたシンプルな仕上がりです。
質感やフォルムは一般的なネコミミというより、どこかひよこ饅頭を思わせるようなものになっています。ただ、これは元イラストのデザインを忠実に再現した結果でもあるため、特に違和感はありません。
一方で、耳の縁にはわずかにバリが残っている箇所が見受けられました。
髪や手の造形を見た時にも感じましたが、本作は原型そのものの出来は決して悪くありません。それだけに、量産工程における仕上げや品質管理の甘さが目立ってしまうのは非常に残念です。
造形面では魅力を感じる部分が多いだけに、もう少し丁寧に製造されていれば評価は大きく変わっていたのではないかと思います。
敷き物


フィギュアを飾るための敷き物は、高級感のある仕上がりになっています。
シンプルなデザインながら質感は良好で、フィギュア本体の魅力を引き立てる役割をしっかり果たしています。安っぽさもなく、付属品としての満足度は十分です。
ただし、元イラストでは葵がプールサイドに座っている姿が描かれているため、個人的にはプールサイドを再現した専用台座の方が世界観を表現できたのではないかと感じました。
本作は1/7スケールながら価格は15,400円(税込)と決して安くありません。そのため、もう一歩踏み込んだ台座の作り込みがあれば、作品としての完成度はさらに高まっていたでしょう。
付属品としての品質には不満はないものの、価格を考えると少し物足りなさを感じる部分でした。
総評
『なないろリンカネーション』の葵を立体化したフィギュアとして見ると、元イラストの魅力や雰囲気はしっかり再現されています。
特に顔のアレンジは秀逸で、立体化が難しそうなデザインを上手く三次元へ落とし込んでおり、表情も非常に可愛らしい仕上がりです。体やお尻の肉感表現の扇情的な造形も見どころで、原型師さんの技術力の高さを感じさせます。
しかしその一方で、塗装ズレやバリ残り、髪のシャープさ不足など、量産品としての品質面には気になる部分が少なくありません。特に顔周りの塗装ミスは目立ちやすく、フィギュア全体の印象を損ねてしまっています。
レビュー中でも何度か触れましたが、本作は原型そのものの出来は良好です。だからこそ、製造品質の甘さが非常にもったいなく感じられます。
現在の基準で見ると積極的におすすめできるフィギュアとは言い難いものの、『なないろリンカネーション』や葵が好きな方であれば、コレクションとして所有する価値は十分にあるでしょう。
「原型は良い。だが量産品質が惜しい」
本フィギュアは、まさにそんな一言がしっくりくる作品でした。












コメントを残す